OS: Ubuntu 18.04 Desktop
接触型 ICカードリーダライタ CLOUD2700-NTTCom
B-CASカード
PT3
カードリーダCLOUD2700-NTTComとB-CASカードを認識させる
aptで以って必要なパッケージをインストールしたのち、pcsc_scanを実施するとカードリーダとB-CASカードが認識された。放っておくとpcsc_scanは延々スキャンを試みるからいい加減でControl-Cを押下して中断せねばならない。
$ sudo apt install pcscd pcsc-tools libpcsclite-dev $ pcsc_scan PC/SC device scanner V 1.5.2 (c) 2001-2017, Ludovic Rousseau Using reader plug'n play mechanism Scanning present readers... 0: Identive CLOUD 2700 R Smart Card Reader [CCID Interface] (55291450217446) 00 00 (snip) Possibly identified card (using /usr/share/pcsc/smartcard_list.txt): 3B F0 12 00 FF 91 81 B1 7C 45 1F 03 99 Japanese Chijou Digital B-CAS Card (pay TV)
MULTI2の復号ソフトウェアを導入
地上デジタルテレビ放送の放送波はMULTI2と呼ばれる暗号方式によって暗号化されていると言う。したがって、そのままでは視聴が叶わない模様である。復号するためのソフトウェアARIB STD-B25ライブラリを導入せねばならない。
$ sudo apt install git cmake dkms $ git clone https://github.com/stz2012/libarib25.git $ cd libarib25/ $ cmake . $ make $ sudo make install
PT3ドライバの導入
LinuxでもPT3を取り扱えるようにドライバを導入する。カーネルがアップデートされるとドライバの再インストールに迫られ手間であるから、READMEファイルの記載に従い dkms.installを実行してDKMSを有効にするとリビルドが自動で行われ楽ちんである。
$ cd .. $ git clone https://github.com/m-tsudo/pt3.git $ cd pt3/ $ make $ sudo make install $ sudo bash ./dkms.install
カーネルバージョン3.18以降にはearth-pt3と言う名のDVB版PT3ドライバが存在しているから、先に導入したpt3_drvと張り合いデバイスファイルが生成されない。此れをロードしないようブラックリストに登録しておく必要がある情勢である。そうしたらマシンを再起動する。
$ sudo vi /etc/modprobe.d/blacklist.conf blacklist earth-pt3 $ sudo reboot
起動後にカーネルモジュールをあらためるとpt3_drvだけロードされて居る。デバイスファイルも生成されているから良さそうな景色である。
$ lsmod | grep pt3 pt3_drv 45056 0 $ ls -l /dev/pt3video* crw-rw-rw- 1 root video 241, 0 7月 21 23:42 /dev/pt3video0 crw-rw-rw- 1 root video 241, 1 7月 21 23:42 /dev/pt3video1 crw-rw-rw- 1 root video 241, 2 7月 21 23:42 /dev/pt3video2 crw-rw-rw- 1 root video 241, 3 7月 21 23:42 /dev/pt3video3
recpt1の導入
放送を録画するためのコマンド recpt1 を導入する。もとはPT1用として書き起こされたようであるからPT3でも使用できるようヘッダファイル pt1_dev.h の内容を置き換えてからインストールを実施する。
$ sudo apt install autoconf automake $ mkdir recpt1 $ wget -c http://hg.honeyplanet.jp/pt1/archive/tip.tar.bz2 $ tar jxvf tip.tar.bz2 $ cd pt1-17b4f7b5dccb/recpt1/ $ sed -i'.orig' 's/pt1video/pt3video/g' pt1_dev.h $ ./autogen.sh $ ./configure --enable-b25 $ make $ sudo make install
recpt1を使用しての録画が恙無くおこなえるか確かめる。コマンドへ引き渡す値はオプションの他、物理チャンネルや録画時間(秒)、録画ファイル名である。またVLCメディアプレーヤーを使用して番組の視聴をするなら録画時間と録画ファイル名を-に置き換えてvlcコマンドへパイプでつなげれば宜しい。
$ recpt1 --b25 --strip 20 60 rec.ts $ recpt1 --b25 --strip 20 - - | vlc -
やったぜ。